日本時計協会

日本時計協会

一般社団法人日本時計協会(Japan Clock & Watch Association、JCWA)は、時計に関わる企業を会員とする業界団体です。統計の作成、技術標準化への参加、消費者向けの情報提供などを通じ、製造から流通までに共通する課題を扱っています。時計を製造する一企業ではなく、会員企業が共有する事業を行う組織です。1 2

組織と成り立ち#

協会の概要によると、1948年4月15日に任意団体として設立され、1982年11月20日に通商産業大臣の認可を受けて社団法人となりました。2011年4月1日には一般社団法人への移行認可を受けています。1948年の団体の発足と1982年の法人設立は別の節目です。1 国立国会図書館の団体名典拠も1948年の設立と、その後の法人化を記録しています。3

主たる事務所は東京都千代田区にあります。2026年11月6日に確認した協会概要では、正会員7社、賛助会員1社です。1 定款は正会員、賛助会員、名誉会員を定め、正会員を法人の社員としています。正会員の対象には時計やその部品の製造事業者などが含まれます。総会は正会員で構成され、理事・監事の選任や事業報告の承認などを行います。2

統計と産業の把握#

協会は会員企業から集めた協会統計と政府統計を整理し、「日本の時計産業統計」を公表しています。協会統計の対象は会員企業の企業グループ全体です。海外で生産・出荷する時計も含めた事業活動を捉えるための統計であり、国内の工場生産だけを示す数字とは範囲が異なります。統計を読むときは、対象企業、地域、出荷と生産の違いを確認する必要があります。4

2023年度の事業報告によれば、協会は2022年の産業統計や世界生産推計、2023年の産業動向と国内市場規模の推定を作成し、ウェブサイトで公表しました。5 市場調査会社が国内腕時計市場の実績値の出典として協会資料を挙げる例もあり、業界の変化を調べる際の基礎資料として利用されています。6

標準化と安全、技能の継承#

定款には、技術標準化の推進、環境問題、消費者の安全、国際交流などが事業として挙げられています。2 具体例として、2023年度には時計の国際標準を扱うISOの専門委員会TC 114の国際会議に日本代表団として参加し、防水腕時計や時計用電池などの規格課題を議論したと報告しています。また、潜水用携帯時計の日本産業規格(JIS)について追補の原案作成に取り組みました。これは規格づくりへの参加であり、協会が個々の時計を認証したという意味ではありません。5

同年度には製品の安全や表示に関する情報を会員間で共有し、第61回技能五輪全国大会の時計修理職種の開催に関わりました。時計専門学校の講師への情報提供や技術支援、子ども向け時計教室も報告しています。こうした活動は製品の安全な利用と、修理を含む技能の次世代への継承を支えるものです。5

年表#

  • 1948年:任意団体として日本時計協会を設立。1
  • 1982年:社団法人日本時計協会を設立。1
  • 2011年:一般社団法人への移行認可。1
  • 2023年度:時計の統計公表、ISO/TC 114への参加、技能五輪の時計修理職種への協力などを実施。5

参考文献#

1. 日本時計協会「概要」https://jcwa.or.jp/about/profile.html(2026年11月6日閲覧)。

2. 日本時計協会「定款」第1〜5条、第12〜13条、PDF(2026年11月6日閲覧)。

3. 国立国会図書館「日本時計協会」Web NDL Authorities、https://id.ndl.go.jp/auth/ndlna/001227135(2026年11月6日閲覧)。

4. 日本時計協会「日本の時計産業統計」https://www.jcwa.or.jp/data/statistics/(2026年11月6日閲覧)。

5. 日本時計協会「2023年度事業報告書」2〜4頁、PDF(2026年11月6日閲覧)。

6. 矢野経済研究所「国内時計市場に関する調査を実施(2026年)」https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/4147(2026年11月6日閲覧)。